透湿防水シートと雨水

2018年7月29日

昨日は台風の進路が少しズレたのか、
思ったより風雨が強くなくて助かりました。

台風の時の準備として、足場のシート、資材の片付、看板の取り外し等
気を付けなければならないことが有ります。
そして、過ぎ去った後の整理も一仕事です。

今年はまだ7月、あと何度台風が来るのか気になるところです。


ところで、建築中の住宅で、
透湿防水シートを留め付ける胴縁の釘やタッカーの穴から
雨水が侵入することは、それほど珍しい事象ではありません。

透湿防水シートを留め付ける際に使用する釘やタッカーは
シートを貫通するので物理的に穴が開きます。
穴のサイズはかなり小さく、水の侵入経路としてどの程度配慮すべきか悩ましい。

胴縁を留め付ける釘穴から、どの程度水が室内に侵入するのか?

この疑問を、透湿防水シートメーカーの旭デュポンに問い合わせたところ
簡易な形式で実験を行ったそうです。

実験の結果、合板に水が浸入した形跡はなかったと担当者は説明。

何故水が浸入しなかったのか?

雨水などが透湿防水シートを超えて室内側に侵入するためには
いくつかの条件が必要になるからだと説明。

壁に水が付着した場合、
小さな穴に入るより重力で下へ流れ落ちる量が多く
湿気となって通気層に侵入したとしても、上部から排出されれば
釘穴からは侵入しない。

仮に水分が滞留する状態になっていたとしても
室内側に引き込む力が発生しなければ、小さな穴からは侵入できないというわけです。

建築中の場合も同様。
透湿防水シートに雨が掛かったとしても、
水が浸入する条件が整わない限り
悪影響を及ぼすほどのトラブルには至らないと考えられているということです。

片流れ屋根・省令準耐火構造住宅の増加

2018年7月21日

猛暑の中、現場で汗を流し日陰に入った時のひんやり感は
何か生き返った気分にさせてくれます。

現場での作業の手順の中で、一番最初の遣り方の時は
炎天下で、熱中症になることもあります。

現場作業に携わっている方々の大変さを味わってみると
感謝しかありません。


ところで
片流れ屋根や省令準耐火構造の住宅が増えている事が
住宅金融支援機構による調査で分かりました。

全国の木造軸組み工法による新築一戸建て住宅のうち
2017年4月1日以降にフラット35の設計審査に合格したものを対象としたものです。

5年ごとの調査で、前回は12年度、前々回は07年度に実施しています。
屋根形状に関する調査では、片流れ屋根を導入した住宅が
初めて3割を突破しました。

前々回の12.9%から前回の19.2%、そして今回の30.5%と、着実に伸びています。

その理由について機構は
「普及が進む太陽光発電を設置しやすい屋根形状であること」
などを挙げています。

耐火構造については、省令準耐火の基準に適合した住宅が27.3%を占め
前回の18.0%から9.3%増えたそうです。

2007年はわずか2.4%だったのが
2009年に木造軸組み工法で省令準耐火の設計が可能になり
採用が広がったことが原因という事です。

省令準耐火構造にしておくと、建物の火災保険の金額が半額になります!

シックハウス対策

2018年7月16日

連日の猛暑にはまいります・・・。
昨日も午後から家の回りの草取り・畑の草刈りで、汗だくになりました。
さすがに夕方6時頃になると疲れが出てきて
途中で投げ出したくなります。
でも、風呂上りに飲んだビールで、一気に疲れが吹き飛びました。

ところで、
厚生労働省は、居住者の健康への影響が懸念される化学物質の
室内濃度指針値を改定するそうです。

同省は、2002年までに13種の化学物質の指針値を制定しました。

このうち、キシレンなどの4種の化学物質の指針値を厳格化するという事です。

さらに、テキサノールなどの3種の化学物質を新たな対象に加えるそうです。

施行時期は未定であるものの、17年7月にパブリックコメントを終えています。

改定の背景には、指針値を持つ化学物質の代替えとして使われる物質や
SVOC(準揮発性有機化合物)による健康被害への懸念などがあり
実際、水性塗料から放散したテキサノールによって健康被害が発生した事案が
報告されています。

シックハウス問題に詳しい早稲田大学の田辺教授によれば
住宅内に存在する化学物質の種類は非常に多く
測定すれば200~300種類を確認できるそうです。

代替物質など未知の化学物質は次々と現れるそうで
建材だけでなく、家具や様々な通販製品によるトラブルも多く
シックハウス対策もまだまだ解決しているとは言えないようです。

台風と地球温暖化

2018年7月10日

大阪府北部地震の直後の西日本を襲った豪雨被害
地震・豪雨そして梅雨明けての猛暑と、
多大な被害を受けた西日本の地域の方々に
お見舞い申し上げます。

ところで
台風はこれまでフィリピン近海での発生が通例でしたが
最近ではこれより北に位置する日本列島に近い海域においても
発生するケースが出てきているようです。

その原因は、地球温暖化により日本近海の海面水温が
以前より高くなっているからだそうです。

同時に、これまではフィリピン近海発生の台風も、日本に近づくと勢力が衰えていたのが
最近では、日本に接近しても高い海水温によってエネルギーが供給されるため、
勢力を維持したまま、さらに接近し、上陸することも増えているようです。

日本近海の海面水温が高くなってきているのは
とりもなおさず地球温暖化によるためで、
日本近海での台風の発生はもとより、年々台風の勢力が強まっていることも
地球温暖化の影響といってもいいかもしれません。

住宅の断熱化と居住者の健康

2018年7月1日

今年の梅雨明けは平年より3週間ほど早かったようですね。
連日の猛暑には、まいってしまいます。
海に山に出かける予定の方が多いと思いますが事故には十分注意したいものです。
私も今年の夏山はどこに登るか、まだ決めてはいませんが
近い所で、山梨の金峰山あたりを考えています。

ところで「スマートウェルネス住宅」とは、
「人々の健康(ウェルネス)に配慮した住宅」を意味するウェルネス住宅に
省エネへの配慮(スマート)を加えた住宅のことです。

省エネへの配慮については、「HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」
などの導入により、電力やガスの使用量がモニター画面で「見える化」され、
住まいの省エネ貢献度や経済性の把握が容易になりました。

「スマートウェルネス住宅」においても、居住者が理解しやすいよう
住まいと健康の関連性を数値などで「見える化」することが重要だと考えられています。

一般社団法人 日本サステナブル建築協会によって行われたのが
住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査の結果
「得られつつある知見」として、報告されたのが以下の6点です。

①起床時の室温の低下による血圧上昇への影響は高齢者ほど大きい
②室温の低い家に住む人ほど、起床時の血圧が高血圧となる確率が高い
③室温の低い家に住む人ほど、動脈硬化指数と心電図異常所見が有意に多い
④断熱改修後に起床時の血圧が有意に低下
⑤就寝前の室温が低いほど、夜間頻尿リスクが有意に高い
⑥断熱改修後に夜間頻尿回数が有意に減少した

有効サンプルを分析して得られた推計モデルによると、
平均的な男性の場合、冬季における起床時の居間室温が20℃から10℃に下がると
血圧が高くなりやすく、高齢になるにつれて上昇巾が大きい事が分かったという事です。

難しい話はさておき、
理解しておきたいのが
「住まいの断熱性の改善によって、居住者の健康が向上する」ことが、
科学的根拠から明らかになりつつあるということです。

ZEH推進の重要性

2018年6月24日

朝の野菜を収穫しに畑に行くのが朝の日課になってきました。
今はまだ収穫が少しなのでキュウリ等を見つけて採るのが楽しみです。
でも、梅雨明け頃から2週間程度は採れ過ぎて大変になります。
今年も採れ過ぎに気を付けていますが・・・
冷夏の時は全く採れず、野菜作りも難しいものです。

ところで、新築住宅について
2020年に省エネ基準への適合を義務化するだけでは
国が掲げる家庭部分のエネルギー消費量の削減目標は達成できないということです。

より省エネルギー性能が高いZEHを併せて推進しなければならないようです。

経済産業省のZEHロードマップフォローアップ委員会の委員長を務めた
芝浦工業大学の秋元教授は、今後のZEHへの取り組みの重要性を説明しました。

経済産業省は5月にZEHの新たな方向性を示す
「ZEHロードマップフォローアップ委員会とりまとめ」を公開。

16年度の補助事業の完績などを通して見えてきた課題を踏まえ
エネルギー消費量の削減目標を達成するために必要な施策を見直した内容を報告し
ZEHの普及目標には大きな変更はないということです。

目標を達成するための新方針は、主に次の4つです。
①注文戸建住宅でのさらなる普及
②ZEH+の促進
③建売戸建での普及
④普及促進の施策
だそうです。

今後、低日射や多雪地域・都市部の狭小地など、
制約が大きい地域への配慮や設計コンペなどを通して普及を促進し
ブランド化に注力するほか、設計ノウハウの標準化にも取り組む方針だそうで、
今後も目が離せない分野です。

住宅の省エネ化

2018年6月17日

梅雨空で午前中は少し肌寒さを感じました。
今日は一日中家の回りと畑の草取りに時間を費やしました。
体を動かしていても汗もかかず、草取りと畑作業は3時頃終わり一段落。
それにしても、雑草の逞しさには驚き!!
毎年6月からは特に雑草との戦いに終始してしまいます。

ところで
住宅の省エネで家庭部門のエネルギー消費量削減を目指すZEH

石油や石炭、天然ガスといった「化石燃料」を燃やし
大量のCO2を排出することにより進行してきた地球温暖化。

20世紀の100年間で地球の平均気温は0.6℃上昇し
このままのペースで温暖化が進むと
100年後に地球の平均気温は現在より4℃も上がると言われています。

1973年の一次オイルショック以降、日本のエネルギー消費量は約1.2倍に増加。
このうち住宅を含む家庭部門に限ると、約1.9倍となっていて
他部門と比べても伸び率が大きく、早急に削減への対策が求められています。

対策の柱となるのが ネット・ゼロ・エネルギーハウス(ZEH) をはじめとする
住宅の省エネ化です。

政府は2020年までに注文住宅の過半数をZEHに、
2030年までにZEHが新築住宅の標準となることを目標に掲げ
2016年から民間事業者による普及推進のため、ZEHビルダー登録制度をスタート。

経済産業省のZEH支援事業補助金申請には、登録が必須であることから
急速に登録が進み、2018年4月末時点で、6,465社が登録。
支援事業の補助金交付を受けた住宅も、昨年末時点で7,693戸に上ったようです。

今年度は取り組みを強化するため、経済産業省・環境省・国交省の3省が連携し
ZEH導入のための支援を行う事になりました。

各省は
「将来のさらなる普及に向けて供給を推進すべきZEH」(経済産業省)
「引き続き供給を推進すべきZEH」(環境省)
「中小工務店が連携して建築するZEH」(国交省)
を担当するようです。

さらに高度な省エネを達成する区分「ZEH+」が登場しています。

今後の動向が気になります。

外が傷んでいれば、中も傷んでいる??

2018年6月10日

午前中、逗子まで打ち合わせに行きました。
途中、北鎌倉駅前近く、円覚寺の辺りでしょうか・・・あじさいの花が咲き誇っていました。
梅雨には”あじさい”が良く似合って、梅雨のうっとうしさを忘れさせてくれます。

ところで、
天井に水染みが見つかった!
この様子では内部の小屋組みも相当傷んでいるはず・・・。

これは、多くの一般消費者が抱くイメージだと思います。
外から見ただけで異常が見つかれば、中はもっと酷い事になっている。
誰もがそう考えがちです。

しかし、現実は必ずしもそうではない事が、最新の研究で分かったそうです。

住宅の外観に変化が見つかっても、
内部の構造躯体に生物劣化が生じている可能性は低いというのです。

国立研究開発法人・建築研究所、材料研究グループの上席研究員
槌本氏がまとめた論文「既存木造住宅の躯体生物劣化発生確率に関する分析」
で明らかになったそうです。

この論文によると、
外装材や内装材に水染みやヒビ割れなどの変状が見つかった部位のうち
内部の躯体に腐朽や蟻害などの躯体の生物劣化が発生していた割合は8.5%に
過ぎなかったということです。

つまり、外観で変状が見つかっても、9割以上の部位では
躯体の生物劣化が起っていなかったことになります。

「外が痛んでいれば、中も傷んでいる」という従来の常識を覆す結果です。

私の経験からすると、お客様が腰を抜かすほど驚くことが多々ありましたが、
きっと場所による事だと思います。

用心に越したことはないと思います。

ZEHとZEH+

2018年6月3日

梅雨までまだ間がある6月の朝
目覚めと共に小鳥のさえずりを聴き、朝日を浴ると
日曜日でもあれこれ頑張りたくなります。

午前中、明日の仕事の段取りで事務所へ行き
午後からは、家に戻って梅の実取り・ジャガイモの収穫と草取り。
夕方から、近くの目久尻川沿いの散歩コースのウォーキングか高座プールに行くか・・・。
そして夜は、収穫したジャガイモと玉ねぎの料理をつまみにビールを一杯。
そんな一日になりそうです。

ところで、
環境共創イニシアチブ(SII)は2018年度のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
に関する補助事業の公募要領を公開しました。

SIIが執行する18年度の戸建て住宅向け事業は
環境省のZEH(ゼッチ)
経済産業省のZEH+(ゼッチプラス)
を対象としています。

ZEHの補助額は一戸当たり70万円。
蓄電システム(定置型)を設置する場合は
1kw当たり3万円を加算(上限30万円、または補助対象費の3分の1の低い額)

他方、ZEH+はZEHよりも高性能な仕様が条件で
補助額は一戸当たり113万円。
蓄電システムを設置する場合
1kw当たり3万円を加える(上限45万円、または補助対象費の3分の1の低い額)
となります。

採択方式は、一部で異なるので注意が必要です。

ZEHの場合は先着方式を採用します。
登録されたZEHビルダーごとに18年度のZEH普及目標などに応じた
1公募当たりの採択目安数をSIIが設定して知らせます。
採択目安数を超過した申請は受理しないということです。

ZEH+は事前割り当て枠の公募方式を採用します。

これによると、ZEH+が良いかと思いますが
予算と相談となることでしょう。

地震対策・繰り返しの揺れへの対策

2018年5月27日

早いもので5月も最終の日曜日になりました。
朝のTVでも放送されていましたが、
直近3年の4月~5月の真夏日の日数の増加が、
10年以前よりかなり増えているという事です。

来週の日曜日は6月に入ります。
尾瀬の水芭蕉を見に行きたいところですが・・・
今の時期、土・日曜日は尾瀬は人混みで、つい足が遠のいてしまいます。


ところで、
4月9日島根県西部を震源とする地震において
発生から18日までの間に観測された震度1以上の地震は43回あり
地震時における繰り返しの揺れの危険性は、今や広く認知され
生じる被害に対する危険意識も高まっています。

住宅は基本的に構造上の問題を抱える物件でない限り
震度7程度の地震で倒壊しない性能が、法規上で求められています。

しかし、繰り返しの大きな揺れに対しては「想定外」として
その耐震性能が規定されていません。

大きな本震に耐えた住宅も、繰り返しの揺れを受ける度に
変形が進み、接合部の破損、釘の引き抜きなどによって
深刻な被害に繋がる場合があります。

特に1981年以前の旧耐震時代の住宅や
柱頭柱脚の接合部の仕様が異なる2000年以前の住宅では
耐震診断や耐震リフォームなどの対策が急務とされています。
これを背景に、近年注目を集めているのが制震技術です。

制震技術による地震対策は、基礎的な耐震性能や
大がかりな免震技術に比べて効果が見えにくく、
分かりやすい指針や数値目標がありません。

そのため、コスト抑制や工期短縮のために採用が見送られる事が多く
古くから確立していた技術にもかかわらず
これまで普及に伸び悩んでいました。

今後の動きが気になります。
そして、深刻な大規模災害を複数経験した今、
新たな視点に立った地震対策が求められています。

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