2019年09月30日

被災宅地危険度判定の迅速化へ

2019年9月29日

9月最後の日曜日
畑に目をやると、植え付けた白菜・ブロッコリーの苗がすくすく育ち始め
種を蒔いたカブ・ダイコン・ホウレン草・小松菜・玉ねぎ等が芽を出し始めています。
秋は春野菜の育ち方と違い、葉っぱが軟らかく見えます。
これから10月・11月と葉っぱがギュッギュッとしまって行きます。
これからの成長が楽しみです。


ところで、国交省は2019年8月22日、18年9月に発生した北海道胆振東部地震から
1年が経過するのに合わせて、地震により被害を受けた宅地の危険度判定作業を
効率的に実施するための作業指針を作成しました。

地滑りや液状化などによる地盤の危険性を調べる「被災宅地危険度判定」を
迅速化させることで、2次災害の防止や被害状況の確認整理などに役立て
早期復旧につなげるのが、このマニュアルの狙いということです。

今回のマニュアルでは、震度6弱以上の地震が複数の市町村にまたがって
観測された場合は、当該自治体のみでは対応が困難になると想定。
国が判定士派遣を代行するなどして、自治体を支援することを前提に
役割分担などを定めている。

このマニュアルには、地震発生後、直ちに被災宅地数を推計して
必要な判定士の数を算出する計算式を提示。
判定活動を対象地域のどのエリアから着手すべきかを判定する手法なども記載しています。

また、優先的に判定作業を進めるエリアを決めるため、
災害発生から判定実施までの間に、推定される家屋被害や必要な判定士数の
推計を行う事を求めている。

判定は「立ち入りは危険」・「要注意」・「被害程度は小さい」の3段階で評価し、
家屋が住み続けられる状態でも、宅地の危険性が高ければ
避難所などへの移動を呼びかけ、2次災害防止を狙うという事です。

この間の千葉の台風による災害と、いつ襲ってくるかわからない災害に
対応して生活するには、マニュアル作りも大切だと思います。

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2019年09月24日

住宅瑕疵担保履行制度

2019年9月23日


お彼岸の3連休最終日
予報とは変わってスッキリした青空です。
私も昨日お墓参りに行きましたが、
天気のせいか人影も少なく、それとなく寂しさを感じました。


ところで、構造計算偽造事件を契機に立法された、住宅瑕疵担保履行法は
2009年10月の本格施行から10年が経過します。

これまでの制度運用を踏まえた議論が官民で活発化しています。

この制度で多くの住宅会社になじみ深いのは、義務加入となっている住宅瑕疵保険です。

「保険金が下りないケースやパターンがいくつもある」
そんな指摘が飛び出したのが、
8月に開いたシンポジウム「住宅瑕疵担保履行確保法施行10年目の現状と課題」です。

2009年の制度創設から19年3月までに保険金支払いが生じた5,551件のうち
3,887件が1件当たり100万円以下。
このうち590件は30万円以下となっていました。

「低すぎる」と河合弁護士は疑義を呈します。

質疑で国交省の川合室長は、河合弁護士に対して
「事故発生部位のうち93%が雨漏りであることなども理由ではないか。
高額な工事費ではないものも多いだろう」と見解を示しました。

一方、河合弁護士は「安価な補修で済ませざるを得ない制度になっていないか」
と投げかけ、保険法人の査定に関して改めて疑義を唱え、
表面的な補修しかできなければ、本質的な課題解決につながらず
建物の寿命を縮める恐れがある。という懸念が指摘の背景にあります。

国交省は現在、
制度施行10年経過を見据えた住宅瑕疵担保履行制度のあり方に関する検討会」
で、検討を進めており、10月末に報告書をまとめるそうです。

国交省の川合室長は、「見直すべきは見直したい」と語り、
今後の行方が気になります。

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2019年09月17日

建物としての基本的な安全性

2019年9月16日

9月も中旬となり、日中も涼しく過ごしやすくなりました。
一昨日の中秋の名月の素晴らしさには感激しました。

15日時点の人口推計によると、70歳以上の人口は98万人増の2715万人で
総人口に占める割合は21.5%に上ったそうです。5人に1人が70歳以上となり、
世界で最も高齢者の比率が高いということです。


ところで、
グループホームの2階窓から認知症の入居者が転落、大けがをしたという報告があります。
事故の原因は窓が開いてしまったせいだとして、家族が施設側を訴えた裁判で
判決は工作物責任を理由に施設側へ賠償を命じたということです。

高齢化社会における建築界の重要な役割として、
能力が衰えた高齢者を想定した設計配慮があります。

建築基準法にとどまらず、利用者の認知能力や身体能力に配慮して
安全性を確保した建物を目指す必要があります。


今回の認知症高齢者グループホームでの転落事故を巡り
施設側の工作物責任が問われた例です。

事故が起こった建物は木造2階建てで、2012年1月に完成したものです。
定員は18人。1階と2階にそれぞれ9部屋づつの居室がありました。

転落した入居者は事故当時93歳の男性で、
「要介護2」レベルまで認知症が進行。自宅介護が困難となったため
12年8月にこの施設に入居したということです。

入居したのは2階の1室で、部屋には屋外に向けた引違い窓があり、
窓の下端は床から90㎝で、窓を開ければ大人が乗り越えられる高さでした。

男性は入居から約1年後の13年7月末、この窓から4.2m下の地面へ転落。
外傷性多発骨折と診断される大怪我を負い入院。やがて寝たきり状態から
3年後に亡くなられたそうです。

私たち建築に携わる業者にとっても「建物としての基本的な安全性」に配慮すべき
注意義務があることを、肝に命じておかなければなりません。

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2019年09月09日

災害と住まい

2019年9月8日

台風15号が今夜から明日にかけて防風を伴って接近しています。
猛烈な蒸し暑さで、外にいるのが苦痛で少し動くと汗が吹き出ます。
災害が発生しないよう祈るばかりです。


ところで、住環境研究所は、今年5月、自然災害の被災経験がある25歳以上の
既婚者層を対象にした「防災、災害意識と住まい調査」の結果を発表しました。

調査対象の居住エリアは、沖縄県を除く全国で
今年2月末から3月初旬までの約1週間で、有効回答は1403件という事です。

回答者が経験した災害で最も多いのは「地震」で、全体の約84%
次いで「台風」が43%、「水害」が23%(複数回答を含む)でした。

そして、「災害時に困ったこと」は
「家の片付け・掃除」が26.6%で最多。

停電経験者では、「停電、計画停電で自宅の電気が使えない」31.2%や
「食料の入手」29%、「家の片付け・掃除」28.1%などが回答上位を占めました。

断水経験者の場合は、「自宅の水洗トイレが使えない」38.5%や
「飲み水の入手」37.4%、「食料の入手」34.2%などが上位に並びました。

調査では、災害を考慮した住まいへの配慮に関するニーズも聞いています。

被災経験のある回答者全体と、これから取得を計画している回答者とで整理をすると
「地震対策」・「台風対策」・「水害対策」といった各項目ごとの回答傾向は似ているということです。

しかし、多くの項目で、ポイント数は後者の方が回答者全体より多い傾向が
みられたという事です。

このことから、住環境研究所は「自給自足型の設備を持つ住まいが、
今後被災後の生活を支えるポイントになる」と分析しています。

インフラにしても、食料にしても
1週間程の余裕があると復旧まで安心できると思います。

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2019年09月03日

防災の日

2019年9月2日


防災の日の昨日、巨大地震や大津波などを想定した防災訓練が全国各地で行われました。

政府は、首都直下地震に備え、初動対応や自治体との連携の手順を確認。
自治体や警察、消防、医療機関などによる合同訓練や
大規模な交通規制も実施されたようです。

東日本大震災の被災地などでも訓練が行われ、
参加者は日頃の備えの大切さを改めて胸に刻んだそうです。


ところで、国は今年3月に発生が危惧されている南海トラフ地震に関し、
自治体や企業等がとるべき、防災対応を計画するための参考事項をまとめた、
「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン・第一版」を策定しました。

南海トラフ地震は、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする巨大地震で、
地震の規模はマグニチュード8.0~9.0、津波の高さは最大30m超と予測され
関東から四国、九州までの極めて広い範囲で著しい災害が生じる恐れがあります。

政府は5月、建物の耐震化の進展や住民の避難意識の向上などにより
想定死者数が約9万人減少したとする試算を公表しましたが、
それでも死者数は最大約23万1千人、全壊または消失する建物は209万4千棟と
甚大な被害が想定されているそうです。

ガイドラインでは、被害の軽減に向けて、国からの情報発表や防災対応の流れを示しており
住民の的確な防災行動を呼びかけています。


今週は「防災の日」を含み、「防災週間」です。

地震への再考、備えの再確認をしたいと思います。

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